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障害者と医療と手帳の手続き

執筆者の写真: あみきんあみきん

更新日:2024年9月17日



障害者とは?

障害者とは、身体的、知的、または精神的な障害があるために、日常生活や社会生活において特定の困難を抱える人々を指します。 障害は、先天的なもの、病気、事故などによって後天的に発生したものなど、その原因は様々です。 障害のある人々が直面する困難は、物理的なバリア、コミュニケーションの障害、社会的な偏見や差別など、多岐にわたります。

日本では、障害の種類や程度に応じて、以下のような障害者手帳が発行されています。

  1. 身体障害者手帳:身体に障害がある人(運動機能障害、視覚障害、聴覚障害など)向けに発行され、障害の程度に応じて1級から6級までの等級があります。

  2. 療育手帳(旧・愛の手帳):知的障害がある人向けに発行され、障害の程度に応じてA1、A2、B1、B2の4つの等級があります。

  3. 精神障害者保健福祉手帳:精神的な障害がある人(精神疾患、発達障害など)向けに発行され、障害の程度に応じて1級から3級までの等級があります。

これらの手帳を持つことにより、障害のある人々は医療費の補助、税制上の控除、公共交通機関の割引、就労や教育に関する支援など、さまざまな福祉サービスや支援を受けることができます。 また、障害のある人々の社会参加を促進し、生活の質の向上を図るための政策も実施されています。


手帳の発行はどのようにされますか?


障害者手帳の発行プロセスは、手帳の種類(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)によって異なりますが、一般的な手順は以下のようになります。

共通の手順

  1. 申請準備:まず、申請に必要な書類を準備します。これには、医師の診断書が含まれることが多く、その他にも申請者の身分を証明する書類や写真が必要になる場合があります。

  2. 申請:必要書類を持って、居住地の市区町村役場や特定の窓口に申請します。申請書は役場で入手することができます。

  3. 審査:申請された書類と医師の診断書をもとに、障害の種類や程度が審査されます。この審査は、市区町村や都道府県の担当部署で行われます。

  4. 手帳の交付:審査を経て障害の認定が下されると、障害者手帳が交付されます。手帳には障害の種類と程度(等級)が記載されます。

特定の手帳に関する補足

  • 身体障害者手帳:運動機能障害、視覚障害、聴覚障害など、身体的な障害の種類と程度に基づいて発行されます。申請には専門医による詳細な診断書が必要です。

  • 療育手帳:知的障害のある方向けで、診断書の他に知能指数(IQ)の測定結果など、詳細な評価が必要となります。

  • 精神障害者保健福祉手帳:精神疾患を持つ方向けで、精神科医による診断書が必要です。精神疾患の種類や症状、治療歴などが審査の対象となります。

障害者手帳の申請は、それぞれの障害の特性と必要な支援を正確に反映するために、詳細な医学的評価と審査を必要とします。 手帳の取得により、障害のある人々は様々な福祉サービスや支援策の利用資格を得ることができ、日常生活や社会生活を送る上での支援を受けることが可能になります。


指定医や専門医の診断でなければ、手帳は受けられませんか?


障害者手帳を申請する際には、一般的に指定医や専門医による診断書が必要です。これは、障害の種類や程度を正確に評価するために、その分野の専門知識を持つ医師の意見が重要だからです。 ただし、すべての場合において指定医や専門医の診断書が必須であるわけではなく、条件は障害の種類や手帳の種類、さらには申請する自治体によって異なることがあります。

身体障害者手帳

身体障害者手帳の申請には、通常、専門医(例えば、眼科医、耳鼻咽喉科医、整形外科医など)による診断書が求められます。 ※ 特に、視覚障害や聴覚障害など、特定の機能障害に関しては、その分野の専門医の診断が必要となることが多いです。

療育手帳

知的障害の診断と評価には、知能検査などを含む専門的な評価が必要となります。そのため、知的障害のある人向けの療育手帳を申請する場合、専門の医師や心理士による詳細な診断書が必要です。

精神障害者保健福祉手帳

精神障害者保健福祉手帳の申請には、精神科医による診断書が必要です。精神疾患の診断には、精神科の専門医の知見が不可欠です。

注意点

一部のケースでは、指定医以外の医師による診断書でも申請が可能な場合がありますが、これは自治体による取り扱いや障害の種類によって異なります。そのため、申請する前に、居住地の市区町村役場や障害者支援センターに確認することが重要です。 また、診断書の内容が詳細であること、障害の程度を正確に反映していることが、手帳の申請において非常に重要になります。



指定医と専門医の違い


指定医と専門医は、共に医療分野における専門的な知識や技術を持つ医師のことを指しますが、その役割や認定基準には違いがあります。

指定医

「指定医」とは、特定の診療を行うために、法律や公的な制度に基づいて指定された医師を指します。 例えば、精神保健法に基づく精神保健指定医や、労災保険法に基づく労災指定医などがあります。 指定医になるためには、特定の研修を受けたり、試験に合格したりする必要がある場合が多く、その分野での専門的な知識や技術、経験が求められます。指定医は、公的な認定を受けて特定の業務を行う権限を有しています。

専門医

「専門医」とは、特定の医学分野において高度な専門知識や技術を持つ医師を指し、医学会や専門学会によって認定されます。 専門医になるためには、一定期間の臨床研修、専門分野での実務経験、試験の合格など、その学会が定める基準を満たす必要があります。 例えば、外科専門医、内科専門医、小児科専門医などがあります。専門医制度は、特定の医学分野における専門的な知識や技術の向上を目的としています。

違いの要点

  • 認定機関指定医は法律や公的な制度に基づいて指定されるのに対し、専門医は医学会や専門学会によって認定されます。

  • 目的と役割:指定医は特定の法律や制度上の役割を担うために指定され、専門医は医学分野における専門的な知識や技術の向上と認定を目的としています。

  • 対象分野:指定医は公的な業務や特定の制度に関連する分野に特化しているのに対し、専門医は広範な医学分野にわたります。

専門医資格は、その医師が特定の分野で高度な専門性を持っていることを示しますが、指定医資格は特定の制度や法律に基づく業務を遂行するための認定です。


医師は手帳制度について説明してくれますか?


まずは医師による診断を受けることが重要です。 医師は病気や障害の診断を行い、その結果をもとに治療計画を立てます。また、医師は障害者手帳の申請に必要な診断書の作成も行います。

障害者手帳制度については、医師が詳細に説明してくれる場合もありますが、医師によっては障害者手帳制度の詳細や申請手続きに関する知識が限られていることもあります。 医師は医学的な側面に重点を置いており、手帳申請に関する具体的なアドバイスや支援が必要な場合、役場の障害者福祉課や障害者支援センターなどの専門機関に相談することをお勧めします。

これらの機関では、障害者手帳の申請方法、必要な書類、その他の支援制度についての詳細な情報提供や、手続きのサポートを受けることができます。また、障害者手帳を持つことのメリットや、利用可能なサービス、支援内容についても説明してもらえます。

病気や障害に関する診断後、障害者手帳の申請を検討する場合は、医師に診断書の作成を依頼するとともに、手帳制度に関する詳細情報は地方自治体や障害者支援センターから得ることが最適です。



市町村の障害者福祉課や障害者支援センターが、相談窓口ですね。


はい、その通りです。 障害者福祉課や障害者支援センターは、障害のある人々とその家族が利用できる様々な支援サービスに関する情報提供や相談を行う主要な窓口です。これらの機関では、障害者手帳の申請手続きや必要な書類、その他の支援制度についての詳しい説明を受けることができます。


障害者福祉課

障害者福祉課は、市区町村役場や都道府県庁内に設置されていることが多く、障害者手帳の申請受付けのほか、障害者に関する各種福祉サービスの案内や相談に応じています。生活支援、就労支援、介護支援、福祉用具の貸出し、住宅改修の支援など、障害のある人が自立した生活を送るためのさまざまなサービスに関する情報が提供されます。


障害者支援センター

障害者支援センターは、障害者福祉サービスの提供を行う公的機関や民間団体によって運営されることがあり、障害のある人々が地域社会で自立して生活できるように支援することを目的としています。 ここでは、障害者手帳の申請に関する相談のほか、日常生活や社会参加に関する様々な相談に応じ、必要に応じて適切なサービスへの紹介や支援を行います。

これらの相談窓口では、障害のある人々が直面している問題に応じたアドバイスや情報提供が行われ、必要に応じて他の機関への紹介もされます。障害者手帳の申請や障害に関連する様々な支援について情報が必要な場合は、これらの相談窓口を活用することが推奨されます。

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